2019年03月20日 | トピックス

 食料資源学科 佐野輝男教授がりんご黒星病対策マンガを監修しました。

 マンガはりんご大学ホームページ内に掲載されておりますので、興味のある方は下記リンク先よりご覧ください。

●りんご大学
https://www.ringodaigaku.com/

●黒星病対策マンガ
https://www.ringodaigaku.com/ts/comic/kuro01.php

 

【佐野教授からのコメント】
 りんご黒星病が津軽地域を中心に多発しています。りんごが黒星病に感染すると葉や果実に黒い病斑が出て減収し品質が低下します。もともと日本にはなかった侵入病害です。
 青森県では1960年代の末に初めて発生が確認され瞬く間に県内全域に蔓延しました。その後、効果の高い薬剤が開発され防除できるようになりましたが、津軽地域ではここ数年来発生が多く、菌密度が高い状態が続いています。これまで効果の高かった薬剤が効きにくい耐性菌の発生が大きな要因です。このまま流行が続くと青森県のりんご産業に甚大な影響がでることから、防除薬剤の切り替えや特別散布など様々な対策がとられています。黒星病菌は低温を好み、落葉した感染葉で越冬し、雪の下で胞子(子のう胞子)を成熟させ、りんごが芽吹く頃に胞子を飛ばして新たな感染が始まります。従って、胞子が飛ぶ前に感染落葉を土の中にすき込んで腐らせれば病原菌の伝染経路を断つことができます。
 このマンガは、栽培者の方々が病原菌の生態を知ることで落葉処理の重要性を認識し、地域一丸となって黒星病の流行を阻止するために作成されたものです。