教育課程編成・実施の方針及び学位授与の方針

弘前大学大学院農学生命科学研究科〔修士課程〕

教育課程編成・実施の方針及び学位授与の方針

1. 修了時の到達目標

  • 専門科目で学んだ知識や技術を踏まえた研究手法を身に付けさせるとともに、研究者として「より深く」独創的な論理展開ができる能力を習得させます。
  • 専門科目で学んだ知識や技術を踏まえた課題解決能力を身に付けさせるとともに、高度専門職業人として持続可能な地域づくりを提言できる「より実践」的な能力を習得させます。

2. 教育課程編成の方針

学部における専門基礎科目をベースにした学習を踏まえ、より理論的な研鑽を促し、研究者及び専門的要素をもつ高度専門技術者の育成を目指すとともに、岩手大学大学院連合農学研究科博士課程への進学も視野に入れて教育を行います。

  • 学生の多様な志向に対応するために、各コースには「学術研究プログラム(研究者養成)」と「実践研究プログラム (技術者養成)」の2つの専門教育研究プログラムがあります。
  • これに加え、生涯教育や教員の再教育の要求に応えるために、社会人入学者を対象に修士研究の単位を軽減した「社会人入学者対応型の実践研究プログラム」があります。
  • 時代の要請に応じて社会の求める人材育成を行うために、コース横断的科目である「クロス・コース科目」やコース間の隙間を埋める境界領域の「副コース科目」を開講することにより、学生自ら選択した「コース」を超えて学修できるよう、境界領域の学修推進を図っています。
  • 秋季入学者が履修する上で不利にならないよう、各コースにおける「専門科目」と「副コース科目」について春季と秋季に均衡に配当するとともに、「専攻共通科目」の全科目について秋季入学時から履修できます。

3. 成績評価基準

単位修得の認定は試験によるものとしますが、科目によっては、平常の成績又は報告書等の結果により認定します。授業科目の履修成績は、下記の基準により厳密に評価します。

秀(100~90点) 修得した高度の専門的学識及び能力を相互に関連付けて応用できる
優(89~80点) 修得した高度の専門的学識及び能力を応用できる
良(79~70点) 高度の専門的学識及び能力を修得している
可(69~60点) 最低限必要な高度の専門的学識及び能力を修得している
不可(59~0点) 最低限必要な高度の専門的学識及び能力を修得していない

4. 学位審査

本研究科において修士の学位を取得するためには、原則として2年以上の在学と授業科目32単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた上、修士論文の審査及び最終試験に合格することが必要です。

なお、社会人入学者の場合は、研究指導を受ける教員の承認のもとに、修士論文に代えて研究成果報告書を選択することもできます。

修士論文又は研究成果報告書の評価は、主査1名、副査2名の計3名の教員による論文又は報告書の審査と最終試験によって厳密に行います。

なお、修士論文は、学術雑誌等に公表できる新知見を含むレベルのもの、研究成果報告書は、従来の知見を補強、又は再確認できるレベルのものとします。

生物学コース

1. 教育課程の概要

生物の基本的な生命活動にみられる普遍性と個体の形態や行動にみられる多様性は、DNAにコードされた遺伝情報と周囲の環境との相互作用を通じて形成されます。生物学コースでは、発生、エネルギー代謝、適応、進化などの生物活動の基本的なプロセスの成立要因とそのメカニズムの解明や、個体と環境の相互作用を通じて生成される動的・複合的生物生態システムや生物多様性に関する教育研究を行います。さらに、これら学問研究を通じて、生物学分野の研究者、農業や食品関連のバイオテクノロジー技術者、生物生態系の保全に関わる専門技術者の育成を目指します。

2. 到達目標

①知識・理解
  1. 生物個体ならびに集団の多様な生命現象の解明に関わる研究・開発に必要な高度な知識および、それに基づく論理的思考の修得と理解ができる。
  2. 自然環境の保護・保全に関わる研究・開発に必要な高度な知識および、それに基づく論理的思考の修得と理解ができる。
②当該分野固有の能力
  1. 生物個体ならびに集団の多様な生命現象のメカニズムの理解に関わる研究・開発を、自ら企画、実施および結果を評価できる。
  2. 自然環境の保護・保全に関わる研究・開発を、自ら企画、実施および結果を評価できる。
  3. 高度な科学英語を理解し、活用できる。
③汎用的能力
  1. 研究・開発に関わる情報を収集することができる。
  2. 研究・開発チームの構成員として、他の構成員と協調しながら、自立的に行動できる。
  3. 研究成果に関してチーム内での討論に積極的に参加できる。
  4. 研究成果を学会で発表し、論文として公表できる。
  5. 社会における課題解決に関する研究・開発を自ら立案、実施し、結果を発表できる。

分子生命科学コース

1.教育課程の概要

数多くの生体分子の化学反応(酵素反応系)により、生命は恒常的・持続的に維持されています。それら反応系を利用した科学技術は、次世代の多方面にわたり期待されています。本コースでは、生物の持つ機能や反応機構の解明、及び生物による物質生産とその制御に関する専門的な知識及び技術を身に付け、国際的な視野のもと社会で活躍できる研究者、高度専門技術者並びに大学院博士課程へ進学する人材を育成します。そのため細胞、遺伝子及び分子レベルでの生命機能の解明及び生物による物質生産制御に関する専門的な知識及び技術を教授し、自主的な研究を促すことによって、その深奥を極め、また高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培い、文化の発展に寄与することを念頭に教育します。

2. 到達目標

①知識・理解

有機化学及び生化学に関する基礎的知識並びに生物の機能を分子レベルまで解明することのできる基礎的・専門的知識を修得する。

②当該分野固有の能力

分子生物学、細胞生物学、天然物化学、酵素化学及び応用微生物学に関する基礎学力を身に付け、それらの分野に関わる研究開発において企画、実施及び評価能力を有する。

③汎用的能力

新しい分野に果敢に挑戦し、成果を人類の福祉に役立てる課題探求能力と問題解決力を身に付け、活用することができる。

生物資源学コース

1.教育課程の概要

環境と調和しつつ持続的に、地球人口への充分な食料の供給を可能にするために必要とされる、食用植物の新品種の育種技術、食用植物の生産に関わる土壌・病害虫管理および食品の機能・安全に関わる研究・開発に携わる人材の育成を目指します。

このため、研究の推進発展および研究成果の社会への公表に必要な研究方法、科学英語およびプレゼンテーション技術に関わる科目を必修科目として履修させます。当コースに関わる最新の知見は専門科目として教授します。学生各自に研究テーマを与え、特別研究Ⅰ・Ⅱとして2年間取り組ませることにより、実践的に研究開発およびコミュニケーション能力を育成します。

2. 到達目標

①知識・理解
  1. 植物育種に関わる研究・開発に必要な高度な知識の修得と理解ができる。
  2. 食品の多様な機能や安全性に関わる研究・開発に必要な高度な知識の修得と理解ができる。
  3. 作物の健全育成のための土壌環境に関わる研究・開発に必要な高度な知識、特に土壌化学および土壌微生物学の修得と理解ができる。
  4. 作物の健全育成のための植物病害虫管理に関わる研究・開発に必要な高度な知識、特に菌学、植物病原微生物学および昆虫生理学の修得と理解ができる。
②当該分野固有の能力
  1. 植物育種に関わる研究・開発を、自ら企画、実施および結果を評価できる。
  2. 食品の多様な機能や安全性に関わる研究・開発を、自ら企画、実施および結果を評価できる。
  3. 作物の健全育成のための土壌環境に関わる研究・開発を、自ら企画、実施および結果を評価できる。
  4. 作物の健全育成のための植物病害虫管理に関わる研究・開発を、自ら企画、実施および結果を評価できる。
③汎用的能力
  1. 研究・開発に関わる情報を収集することができる。
  2. 研究・開発チームの構成員として、他の構成員と協調しながら、自立的に行動できる。
  3. 研究成果に関してチーム内での討論の積極的の参加できる。
  4. 研究成果を学会で発表し、論文として公表するとともに、社会に対してわかり易く発信できる。

園芸農学コース

1. 教育課程の概要

持続可能で、かつ、多面的機能を維持した農業の確立並びに人間生活の実現を図るために、農業生産技術の開発、農業の活性化、食と環境の改善に貢献する研究を行っています。それらを踏まえ農業生産領域と経営経済流通領域において専門技術と知識を習得させながら、各専門領域の諸問題の発見、解決できる能力、実行力のある人材の育成を目指しています。

2. 到達目標

①知識・理解
  1. 各専門分野の研究・開発に必要な高度な知識の習得と理解ができる。
  2. 農業生産における諸問題の所在と解決にかかわる研究・開発に必要な高度な知識の習得と理解ができる。
  3. 文化・社会・自然における食と農の機能に関する研究に必要な高度の知識の習得と理解ができる。
②当該分野固有の能力
  1. 各種農業生産物生産の技術的特性と現代的課題に関わる研究・開発を自ら企画・実施および評価できる。
  2. 農業生産の効率化に関わる研究・開発を自ら企画・実施および評価できる。
  3. 農業生産技術の現場適用に関わる研究・開発を自ら企画・実施および評価できる。
  4. 農業をめぐる経営経済流通に関わる研究を自ら企画・実施及び評価できる。
  5. 食と農をめぐる課題を自然科学と社会科学の視点から総合的に把握することに関わる研究・開発を自ら企画・実施および評価できる。
  6. ア~オまでの理解を基に、園芸農学分野に関する実際的・応用的な素質・能力を培い、課題解決のための方策に関わる研究・開発を自ら企画・実施および評価できる。
③汎用的能力
  1. 研究・開発に関する情報を収集できる。
  2. 研究・開発において協調性とともに自立的な行動ができる。
  3. 研究成果についての討論などに積極的に参加できる。
  4. 研究成果を学会発表や論文として公表できる。

地域環境工学コース

1. 教育課程の概要

自然環境の保護・保全に配慮しつつ、生産基盤の整備・充実、及び地域住民の生活環境の整備と計画手法の開発などについて高度な専門知識と技術を持ち、自発的な問題解決能力を備えた人材の育成を図ります。このため、各プログラムとも必修の研究方法論、プレゼンテーション演習があります。また、選択必修科目はプログラムごとに重点を置いた研究・演習科目やセミナー等のほか、本コースの開講科目として水・土・施設・環境に関する科目を配置しています。

2. 到達目標

①知識・理解
  1. 農業土木・農山村環境に関する専門的知識の体系的な理解ができる。
  2. 地域課題に関する総合的な理解ができる。
  3. 水・土・構造物・防災・環境についての専門知識が理解できる。
②当該分野固有の能力
  1. 農山村や地域が抱える課題を科学的に分析する知識を有する。
  2. 農業土木・地域・環境の理解を基礎とした課題解決のための計画立案に関する知識を有する。
  3. 計画実現のための技術・方策に関する専門的・総合的知識を有する。
③汎用的能力
  1. 地域的課題を地域レベル・グローバルなレベル両面で捉る能力を身に付ける。
  2. 実践的課題への取り組みを通して理論を学ぶ姿勢を身に付ける。
  3. 自己管理力、相手への配慮とコミュニケーション、社会的責任を理解し行動できる能力を身に付ける。
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