果肉まで赤いりんご「紅の夢」とは

外見は普通のりんご。でも、中から表れるのは鮮やかな赤い果肉の「紅の夢(くれないのゆめ)」。

これまでに報告がほとんどない「生食が可能な赤肉品種」(渋味がない)として今注目を集めています。

2010年に弘前大学育成の果肉まで赤いりんご第1号として農水省に品種登録

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト

「紅の夢」とは、弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場で行われた、リンゴの育種プロジェクトによって誕生した新品種のりんごです。

全国で生産されているりんごの約50%以上を占める「ふじ」の誕生から70年、「多品種化時代を生き抜く特徴あるりんごを!」をコンセプトに「紅の夢」は2010年に、弘前大学育成の果肉まで赤いりんご第1号として農水省に品種登録(登録番号19259)を行い、様々なメディアに取り上げていただきました。

誕生と歴史
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最大の特徴は果肉が赤く、おいしいこと。

「紅の夢」の最大の特徴は果肉が赤く着色することです。 しかもこれまでの赤肉品種にありがちであった、「渋くて生では食べられない」という問題が克服され、酸味の効いた生食ができるおいしいりんごです。

さらに、収穫時期を変えることにより、早取りでは加工品向きの酸味の強いりんごになり、 収穫時期を遅らせると蜜入りの生食に適したおいしいりんごになります。
紅の夢の活用例ページでは、様々な活用例をご紹介しております。こちらも併せてご覧ください。

紅の夢の特徴について
外見円から楕円形、果皮は濃い暗赤色で果肉は淡紅色。
渋味がなく、酸味があるため生食に向いています。
紅の夢の活用例
渋みがなく酸味があるため、生食でも加工にも適した味です。
糖度 約13%~
酸度 約0.9%
重さ 重さは「紅玉」より一回り大きな300~350g程度。
貯蔵性普通冷蔵で約3ヶ月保存できます。

果肉が赤い理由は、身体に良いとされている「アントシアニン」

なぜ果肉が赤いのか

「紅の夢」の赤い果肉の秘密は、天然の赤色色素であるポリフェノールの一種「アントシアニン」にあります。

果肉を赤く色づかせる「アントシアニン」は、抗酸化作用があり人間の身体に良いとされているのですが、通常は赤いりんごの「皮」の部分に存在しており、皮を剥いてりんごを食べる習慣のある日本では、この大事な部分を捨ててしまっていました。

「紅の夢」は、この大事な「アントシアニン」が果肉に存在しているため、今まで通り皮をむいて食べても「アントシアニン」を摂取することが出来ます。

「紅の夢」の機能性・成分について

紅の夢の栄養素について

紅の夢の果肉の機能性・成分についてはまだまだ分からないことだらけです。

現在、弘前大学農学生命科学部の前多隼人助教を中心に研究が進められています。

「紅の夢」の収穫時期・基本情報

紅の夢の収穫時期・基本情報
品種名紅の夢(くれないのゆめ)
農林水産省
品種登録
2010年品種登録
登録番号19259
弘前大学藤崎農場育成品種
育成者:塩崎雄之輔
登録者・権利者:国立大学法人弘前大学
遺伝子型S遺伝子型(S3S7
(つがる,未希ライフと同一)
親品種 父親(花粉親):赤肉親系統1
伝「エターズゴールド」
母親(種子親):「紅玉」
「紅の夢」の歴史と誕生を見る
収穫時期 10月下旬~11月上旬(青森県)

苗の購入方法・取扱店について

現在「紅の夢」の正規取扱店は青森県青森市の株式会社原田種苗のみとなっております。
詳しくは、苗の購入方法・取扱店ページをご覧ください。

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクトでは現在までに「紅の夢」をはじめ「こうこう」、 「弘大みさき」の3品種のりんごを開発し品種登録されています。
現在、さらに3品種の登録準備を進めています。

品種登録済みの品種

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト 紅の夢
紅の夢

2010年3月11日品種登録 登録番号「15259」
育成者:塩崎雄之輔 登録者・権利者:国立大学法人弘前大学
紅玉×赤肉親系統1(エターズゴールドとラベルの付いた樹)

紅の夢とはを見る

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト こうこう
こうこう

1999年4月15日品種登録 登録番号「7179」
育成者:塩崎雄之輔 登録者・権利者:塩崎雄之輔
弘大1号×ふじ
果皮が黄色で果肉が白い晩生品種(11月上~中旬収穫)。甘みが強く蜜もたくさん入ります。着色管理が必要ないため、管理作業が軽減できます。
最近の研究で「甘みの質」が他のりんごと異なることが明らかになってきました。

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト 弘大みさき 弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト 弘大みさき
弘大みさき

2010年3月11日品種登録 登録番号「19260」
育成者:塩崎雄之輔 登録者・権利者:国立大学法人弘前大学
ゴールデンデリシャス×弘大1号
果皮が黄色で果肉が白い中生品種(10月上~中旬収穫)。
3倍体品種のため陸奥のように大型の果実が成ります。糖酸のバランスがとれたさわやかな味が特徴。
ジュースやジャムにしてもおいしくいただけます。
カラーチャートで2程度のやや緑色の時期が収穫適期です。


品種登録準備中の系統

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト 品種登録準備中の系統
HFF60

果皮が黄色で果肉が赤い系統。 黄色の果皮を通して果肉の赤色が淡いピンク色に透けて見える桃のような可憐なりんごです。果肉が赤く色づくのは「紅の夢」と同様ですが、酸味が抑えられているので生食しやすくなっています。果皮の黄色と果肉の赤のコントラストは彫刻しても美しいことからディスプレイにも適しています。青森県では9月中旬?下旬に収穫され、重さは350g程度になります。

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト 品種登録準備中の系統
HFF33

果皮も果肉も赤く着色する系統。 果皮が「千秋」のように縞模様に赤く色づく果肉まで赤く着色する品種です。酸含量が0.4%と「ふじ」と同程度なので誰もがおいしく食べられます。白い果肉の品種と組み合わせて紅白のカットりんごの販売を目指しています。青森県では11月上旬~中旬に収穫され、重さは350g程度になります。

弘前大学農学生命科学部附属藤崎農場の育種プロジェクト 品種登録準備中の系統
HFF63

果皮が黄色で果肉が白色の系統。 こうこうは濃厚な甘みなのに対し、HFF63はさわやかな甘みが特徴で、蜜もたくさん入ります。 王林のようにやや縦長な品種で350g程度になります。 青森では11月上旬~中旬に収穫されます。 王林に代わる品種として期待しています。

「紅の夢」情報

メールでお問い合わせ

国立大学法人 弘前大学 農学生命科学部附属 生物共生教育研究センター 藤崎農場 <助教> 松本和浩
〒038-3802 青森県南津軽郡藤崎町藤崎字下袋 7-1

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