「米のBSE汚染、93年からか?」 米専門家が見解


 牛海綿状脳症(BSE)をめぐる問題で米政府に報告書を提出した国際専門家委員会のユーリッヒ・キム委員長(スイス)は21日、東京都内で開かれた国際シンポジウムなどで「米国のBSE汚染は93年から始まっていた可能性が高い」と、見解を示した。また、日本が米国に求める検査強化の基準として「月齢20カ月以上」が妥協点になり得る、との考えも述べた。

 米政府の依頼で対応策などの提言を担当したキム委員長は、カナダが英国から93年に輸入した牛からBSEが見つかった事例があることに加え、米−カナダ国境では年間100万頭単位で生きた牛が移動していることなどを根拠に挙げた。

 輸入牛からBSEが見つかった場合は国内の発症とはみなさないため、93年のカナダでの発見事例は北米での発症数に含まれていないという。キム委員長は「日本で対策がとられる01年までに、リスクの高い牛製品が東アジア地域に輸出されていた可能性が高い」とした。

 日本側が月齢21カ月の牛の感染例があったことなどを理由に米国へ若い牛の検査も求めていることに触れ、「安全性は病原体がたまりやすい特定危険部位の除去で確保される。ただ、消費者の安心のために検査態勢を強めることも選択肢だ」との考えを示した。

(04/02/22 00:39)


《朝日新聞社asahi.com2004年2月22日より引用》