細胞間結合


多くの 動物 組織において ( たとえば,結合組織 ) , 各細胞を細胞外の被覆,または 基質 によって隣接する細胞と分離されている。

しかし,ある組織では ( たとえば,上皮 ),隣接細胞の細胞膜が密着している。

脊椎動物では,4 種類の結合様式が知られている:

多くの 植物 組織では,隣接する細胞の細胞膜が連続していることが分かっている。細胞膜は,

と呼ばれる細胞壁の開口部を介して接触している。

密着結合

動物体の内外の遊離面をおおう細胞層を上皮組織 epithelical tissue という。

上皮細胞の上端には隣の細胞との間に密着結合があり,細胞膜どうしをしっかり結合させている。

密着結合は,以下の 2 つの重要な機能を果たしている:

接着結合

接着結合も隣接する細胞同士を強力に結合させている。 接着結合は,以下の物質から構成される: 大腸ガン にしばしば見つかっている オンコジーン oncogene ( 正常細胞をガン細胞に変換する原因となる遺伝子 ) の 1 つは,カテニンと正常に結合するタンパク質に突然変異が起こっていると考えられている。接着結合の機能が失われると,ガンの転移の原因とも成る。

ギャップ結合

ギャップ結合は直径が 1.5 - 2 nm 程度の細胞間分子通路である。イオンや小分子 ( 分子量が約 1000 ダルトンまで ) が通過でき,細胞間の情報や物質の交換に重要な役割を果たしていると考えられている。

ギャップ結合は膜貫通型タンパク質 コネクシン が 4 分子 ( 時に 6 分子 ) 集まって構築されている。

この結合をイオンが通過するので,細胞から細胞へ膜電位の変化が生じる。

例: 以下のような,いくつかの遺伝病も知られている: これらが,コネクシン をコードする遺伝子の突然変異によることが知られている。

デスモソーム

デスモソームは 2 つの細胞を接着させる局部的な斑状構造物である。それらは通常上皮 ( たとえば,皮膚 ) に見られる。デスモソームは細胞質の< A href="Cytoskeleton.html#intermediate">中間径フィラメント に結合している。

癌種 Carcinoma ( 上皮細胞由来の悪性腫瘍 ) にはデスモソームが見られない。転移する理由もこのためである。

プラズモデスマ

植物細胞は箱のような細胞壁に包まれているが,細胞間の連絡は動物細胞に比べると極めて容易である。プラズモデスマと呼ばれる細胞質の微細繊維が細胞壁の微細孔を通して隣接する細胞の細胞質に伸び,細胞間連絡に関わっている。

プラズモデスマはイオン,糖やアミノ酸などの小分子,ならびに RNA のような高分子の細胞間移動のルートとして利用される。

最近の報告 ( Jorgensen ら, Science 3 月 6 日号, pp. 1486 ) では,プラズモデスマがどのように植物の信号( たとえば,ウイルス感染に対する防御手段を講じる必要性などの情報 ) を他の植物細胞へ送信しているかが示されている。

プラズモデスマは,隣接細胞の細胞膜が拡張して伸びた細胞膜によって囲われている。植物の細胞は本当に 1 個 1 個の独立した細胞からできているのか,あるいは合胞体 ( 1 個の細胞ながら,多数の核をもちそれらが小型の区画に分布している ) であるのか興味深い疑問が改めで生じてくる。


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April 1, 2010