教員紹介

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佐藤 之紀 さとう ゆきのり

  • 英語表記 Yukinori Sato
  • 職名 教授
  • 所属 弘前大学 農学生命科学部 食料資源学科
  • 専門分野 食品科学
  • email yukisato [at] hirosaki-u.ac.jp
  • 電話 3589

※メールアドレスは [at] を @ に変えてください。

メッセージ

 食品は,化学物質でできています。もう少し広い視点に立ちますと,地球上で化学物質以外のモノは何でしょう?また,多くの人が化学物質を摂らない方がよいと思っているでしょう。でも,水も,ご飯も,味噌も,すべての食品は化学物質の塊です。これらの例のように,私たち消費者は,物事の事象をイメージで捉える傾向にあります。私どもの研究室では,食品に関する真の情報を見分けることを目標にして,特に,食品のかたいやわらかいなどの物性に焦点を絞り,本当の食品の姿を追跡しています。
 子供の頃からずっと今まで教えられてきたことが,意外とつじつまが合わないこともあるのですよ。当研究室で,今まで知られてきた食品に対する考え方を見直してみてはいかがでしょう。おかしなこと,身近に見つけられますよ。


研究テーマ

1.Einstein,A.博士の粘度理論を発展させる水和数の算出に関する研究
 食品は、その存在形態から液状食品、固体状食品、ゲル状食品に分けられています。当研究室では、それらの食品中の水の存在状態に注目しています。多糖類などをはじめとした食品高分子水溶液中に低分子である糖が共存いたしますと、低分子の糖は多糖類とはほとんど結合しませんが、水分子とは選択的に水和(選択的水和)します。その結果として、高分子が存在している水溶液の環境に変化が生じ、高分子間相互作用も変化します。しかし、水自体の解析はとても難しいため、溶媒である水と溶質である低分子や高分子の相互作用を追跡してきています。例えば、液状食品では粘度の測定によりいろいろなことがわかります。この粘度の理論は1906年にEinstein,A.博士がドイツ語の論文で発表した内容に起因しており、当研究室ではこれを発展させる目的で進めています。

液体が一定の距離を通過する時間をストップウオッチで測るという地道な実験結果から,液体に溶けている溶質1 molに何molの水が水和しているかを算出しています。

2.食パンなどの食品の力学物性の解析とベビーフード試験法などの既存の方法の検証
 現在存在している食品の一般的な力学物性測定法をより良い方法へと発展させるために,方法や測定条件を見直し,改善点を指摘してきています。すると,今までのデータを解析するだけで,固体状食品やゲル状食品の新たな力学物性パラメータが生まれ,食品の物性機能をより明確に示す試みを行ってきています。

食パンの力学物性を測定する方法を改善し,新たな力学物性パラメータを考案しています。これにより,パラメータという数値で食パンの品質の一部を単純に比較することが可能になりました。

略歴

1984年3月 北海道大学水産学部水産増殖学科卒業
東京大学大学院農学系研究科修士課程修了
東京大学大学院農学系研究科博士課程中途退学
株式会社資生堂勤務
共立女子大学家政学部助手
高知女子大学生活科学部助教授
県立広島大学生命環境学部准教授(大学院総合学術研究科・兼職)
県立広島大学生命環境学部教授(大学院総合学術研究科・兼職)
国立大学法人北見工業大学工学部教授(大学院工学研究科・兼職)
を経て,2017年8月より,弘前大学農学生命科学部(大学院農学生命科学研究科・兼職)教授(現職)

研究分野:食品科学,食品工学,調理科学,家政学

分担執筆の著書など:新版調理科学事典(光生館),食品学・食品機能学(朝倉書店), 食品加工・安全・衛生(朝倉書店), 食品機能性の科学(産業技術サービスセンター),調理学(化学同人)など

※「研究者総覧」を参照。


業績

・A modified American Association of Cereal Chemists method for compressive force value determination of white bread crumb firmness
Yukinori SATO
Food Science and Technology Research,Vol. 22, p.443-450(2016).
・Analysis of hydration parameter for sugars determined from viscosity and its relationship with solution parameters
Yukinori SATO and Osato MIYAWAKI
Food Chemistry, Vol. 190, p.594-598(2016).
・Basic evaluation of gelatinous fat to improve properties of nursing care food
Junya Sano, Ryuji Noda, Shinji Watanabe, Toshiaki Aoyama, Yukinori Sato, Jun Kayashita, and Norio Muto
Journal of Oleo Science, Vol. 64(6), p.653-662(2015).
・焼成菓子類における温度帯別力学特性と単分子層•多重層収着水分量との関係
肥後温子,和田淑子,佐藤之紀
日本食品科学工学会誌, 62号, p.171-181(2015).
・小麦粉焼成菓子の温度・湿度帯別力学特性と単分子層・多重層収着水分量との関係
肥後温子,和田淑子,佐藤之紀
日本食品科学工学会誌, 61号, p.486-496(2014).
・ 粘度測定による糖やアミノ酸の水和および高分子間相互作用の解析
佐藤之紀,日本食品科学工学会誌, 61, p.316-322(2014).
・Analysis of Apparent Viscosity of Aqueous Macromolecule Solutions Containing
Sucrose
Yukinori SATO and Osato MIYAWAKI
Food Sci Technol Res, Vol.18, p.563-570(2012).
・小麦粉焼成菓子の吸湿時の硬化と多重層収着水分との関係
肥後温子,和田淑子,佐藤之紀
日本食品科学工学会誌, 59号, p.562-571(2012).
・市販菓子類の調湿時の力学物性と単分子層・多重層収着水分量との関係
肥後温子,和田淑子,佐藤之紀
日本食品科学工学会誌, 59号, p.572-582(2012).

 

 


研究室・ゼミ

 自分をActiveに自分で制御する研究室,それが食品物性機能制御学研究室(Laboratory of Food Materials Science and Technology)です。Activeな学生よ!世界中から当研究室に集まれ!実験,実験,そして実験結果の報告。机に座って考えるのは,実験と実験の間のほんの一時…。まずは,このペースで開始しよう!何から実験してよいのかわからなかったら,どうするの?これが第一歩。当研究室は,このようにして研究のみならず,あらゆる状況に対応できる人材を育てています。


キーワード :
2017年10月10日 更新

佐藤 之紀 Yukinori Sato

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